抜粋内容
副会長会の報告
全国五校種の校園長会会長との連絡会の報告
出版委員会 全連退編著図書紹介
-゛揺るぎない信念゛で新しい学校を創る-
教育情報 「生涯学習への道をたどる」について 生涯学習推進部
副会長会の報告
平成17年1月13日(木 )、全連退事務局において、副会長会が開催された。
● 出席者
東京地区 宇田川敏夫副会長
北海道地区 菅谷 英孝副会長
関東甲信越地区
船田 徳壽副会長
近畿地区 上田 重夫副会長
中国地区 石倉 鐵雄副会長
四国地区 豊島 宏副会長
九州地区 兒玉 昌道副会長
東北地区の高橋宏副会長と東海北陸地区の坂本順一副会長は欠席。
東京からは、土橋荘司会長をはじめ、各部長、各委員長、事務局長、事務局職員計十四名が出席。
全国五校種の校園長会会長との連絡会の報告
▼平成17年2月26日(土)午前十時から約三時間にわたり、全国五校種校園長会会長との連絡会を、全連退事務局会議室において開催した。
▼校園長会側の出席者
全国国公立幼稚園長会会長 酒井 幸子先生
全国連合小学校長会 庶務部長 藤田 力先生
全日本中学校長会会長 藤崎 武利先生
全国高等学校長協会会長 小栗 洋先生
全国特殊学校長会 事務局次長 岩井 雄一先生
▼全連退側の出席者
土橋会長、各部長、各委員長、事務局長、事務局職員
計 13名
《連絡会 次第》 司会 廣 瀬 久総務部長
一、土橋会長 あいさつ
全国五校種の校園長会の代表者の各位にご参集いただき、久し振りに、一堂に会しての連絡会が開催できることを嬉しく思う。九万余の会員を擁する全連退は、総意を集めて研究活動等を展開しているが、その結果が各学校・園に生かされてこそ意味があると考えている。よりいっそう役立つ研究等を継続していく所存である。 本日の各団体の意見等を、己れの団体の活動に生かす配慮をしていくことを希望する。
二、五校種の会長等の紹介(略)
三、全連退各部・各委員会の活動の概要等の報告、情報提供。
四、各団体より
(一)現在抱えている教育上の課題・解決策等。
(二)来年度の各団体の活動計画。
(三)全連退への要望等。
以上三点について説明される。(以下発言順)
▽ 国公幼
園児数の減少、幼児教育の変革という二つの課題がある。
この課題を抱えながら、幼小間の交流や連携を実践しながら、段差の解消、滑らかな接続の実現に努めている。
来年度の計画の一つとして、11月16日の幼稚園記念日を中心に、11月13日から19日にかけて国公立の「幼稚園教育週間」(仮称)を設け諸行事を計画する予定である。
全連退への要望は、「幼稚園教育へいっそうの関心を寄せていただき、支援をお願いしたい」。
おわりに、国公立幼稚園の役割は「生きる力の基礎を育成し、『後伸びする力』を育むことを重視している。そのためにも、幼保の総合施設の在り方を含め、全国各県ごとに幼小の連携の在り方等について考えを深めていただくことを期待している。
▽ 全連小
昨年以来、義務教育費国庫負担制度の堅持並びに、いわゆる「学力低下」問題について議論を重ね、行動してきた。
また昨年11月4日、経済財政諮問会議に中山文部科学大臣が提出した「甦れ、日本!」は大きな反響を示した。
(「甦れ、日本!」は、全連退情報34号、平成16・11・26発行に掲載。)
さらに、各県の会長の集まりでは、義務教育の在り方、教員免許更新制が議論されている。
このたび、第三期、中教審委員に、角田会長が選任された。
小学校のみの代表ではなく、「学校の代表」として発言していくので、支援方依頼があった。
▽ 全日中
「生きる力」の育成、義務教育費国庫負担制度の堅持、中教審に設けられた「義務教育特別部会」への対応、特別支援教育の条件整備、部活動の充実等、多くの課題を抱えている。
それぞれについて、全日中内に設置している部・委員会で検討し、その解決策を練っている。
特に、全連退へは、高校入試に係る課題、部活動の位置付けと顧問教師への措置等への支援方を要望する。
▽ 全高長
大学入試が五教科七科目型にもどった今、学校週五日制で私学の六日制と太刀打ちすることのむずかしさが課題である。
加えて、社会情勢から親の生活意欲の低下の影響からか、生徒の学習意欲の低下が目に余る現状である。
また、何としても大学へという親の意識と、社会の大卒者に求めるものとの乖離現象が顕著になってきている。
ここに、高校として、保護者教育の必要性を痛感している。
おわりに、なんのために生きていくかの哲学を、各校種ごとに、対象としている園児・児童・生徒を念頭に、深く考え、伝えていくことの重要性を提言したい。
▽ 全特長
”特別支援教育“が制度設計が不備のまま、また、予算の裏付け(人員配置等)が不完全のまま動いていることが課題である。このことが、障害をもつ子ども一人ひとりのニーズに対応した教育を考究するコーディネーターの十分な活動の隘路になっている。今後を展開して、手厚い支援教育が可能となるよう応援して欲しい。
今回の連絡会は、全連退としての支援の方途を把握することに役立ったのみならず、五団体相互の情報等の交換ができたと考えている。
一堂に会しての連絡会の成果である。
(文責 総務部長 戸張 敦雄)
出版委員会 全連退編著図書紹介
-゛揺るぎない信念゛で新しい学校を創る-
- ”揺ぎない信念“で新しい学校を創る- (A5版・P.237・2400円・明治図書)
今日の教育界に見られる朝令暮改の傾向は、永く教育に携わってきた者として傍観するに忍びぬものがあります。現職は、「不易の拠」を求めて、苦しんでいます。
そこで、全連退としては諸々の経験を活かして、現職を力づけたいと本書の出版を図りました。
従って、願わくば一人でも多くの現職に、また保護者・教育関係者にも読んでもらいたいと思っています。
本書によって、現職が「揺るぎない信念」を持ち、子供たちのため全力を傾注し、学校教育への信頼を回復してほしいと念じています。そして、社会に一層の「教育尊重の気運」が高まることを願っています。
〈内容〉
発刊に当って・目次
第I章 義務教育学校の役割 -その阻害点と解決の理念
第II章 学校の教育力 再建への道 - 座談会
(村田昇滋賀大名誉教授・金井肇日本教育文化研究所長・土橋会長・総務部長・出版委員長)
第III章 学校の教育力を回復するために、学校のなすべきことは何か
第IV章 学校教育を支える教員養成と研修
第V章 学校教育を支える教育行政
〈購入・宣伝について〉
明治図書から出版の市販本ですから、購入は近くの書店か、
直接「明治図書」へお願いします。ただし、5冊以上まとめてのご注文は、葉書かFAXで事務局へご連絡下さい。割引で取り扱い致します。
(出版委員長 目賀田八郎)
教育情報 「生涯学習への道をたどる」について 生涯学習推進部
この度、年間活動の成果として「年間計画・研究報告」の別冊である「生涯学習への道をたどる」を発刊した。この内容は次の2部に別れている。
1、生涯教育・生涯学習の経緯と発展
1965(昭和40)年にユネスコでポール・ラングランが「生涯教育」を提唱し、1972年にフランス人エドガー・フォールが「未来の学習」を発表して生涯教育が始まったが、我が国でも昭和41年の中教審や同46年の社教審の答申の中に生涯を通じた教育が提唱されて、その骨子が昭和56年の中教審答申「生涯教育について」に発表された。
その後昭和62年に臨教育審最終答申の中で「生涯学習体系への移行」が提唱されてからは、国を挙げて生涯学習に取り組むこととなり、その後も中教審や生涯学習審議会等で幾つかの答申が出されている。
このような生涯教育・生涯学習の流れを調べるため、我々は今まで出された報告書や答申を手分けして集めて再読し、それらの要旨を検討してまとめ、流れを明らかにすることを目指した。さらに最新の情報として昨年出された中教審生涯学習分科会の審議経過報告の要旨を載せて今後の生涯学習の在り方を探った。
以上のように生涯教育・生涯学習の経緯と発展が理解できるような報告書である。
2、生涯学習実践事例のまとめ
我が部では平成4年から退職校長会の会員が実施している生涯学習や教育支援活動の実践事例を全国から収集し、平成4、5、7、8、12、15年度と六回にわたって実践事例集を発刊して、掲載した事例の総数は134に及んだ。
40周年を迎えるこの機会にあたり、全事例にもう一度皆で目を通して利用し易い形に整えることにした。
まず事例の実施形態を個人か組織かに分け、対象が学校か、家庭か、社会かに分けて分類した。最終的には各年度毎に表にまとめ、テーマと分類内容を標記し実践者の氏名と所属県を付記した。
退職した校長が ”生きがい“
のある生活を送るため、これから生涯学習に取り組もうと考えたときに参考となる資料となることを祈っている。
終わりに
以上の内容の報告書であるが、生涯教育・生涯学習の歴史的流れを各種答申を元にして客観的に示している上、北海道から鹿児島まで全国の退職校長が実践して来た実践事例が記載されているので、生涯学習の研修会の良いテキストとなるのではないかと思う。各県の退職校長会の研修会等でご利用いただける機会あれば、全連退事務局へご連絡いただきたい。すぐに発送します。(研修資料としての利用のときは無料ですが、送料はいただきます。)
(部長 前田 徹)