本稿では、いくつかの用語をまとめてみました。

基礎年金 ━ 20~59歳の全国民が加入する国民年金制度により給付される年金のこと。

老齢基礎年金 ━ 65歳以降の生活の基礎的な部分を賄う年金で、金額は保険料を納めた期間に比例する。

厚生年金 ━ 会社員が国民年金と併せて加入する年金制度である。

60歳代前半にもらえる特別支給の老齢厚生年金と、65歳から受給する老齢厚生年金に分けられる。

これらの老齢厚生年金はいずれも、公的年金制度に原則25年(300か月)以上加入していないと受給できない。さらに、特別支給の老齢厚生年金は1年以上、老齢厚生年金は1か月以上、厚生年金制度に加入していることが必要である。

※受給該当または予定者は、このタイムリミットを精査しておくことが大切です!

■ 老齢年金の大まかなイメージ ■

60~64歳   | 65歳以上

報酬比例部分  | 老齢厚生年金

定額部分   | 経過的加算部分

  ↓    | 老齢基礎年金                   

 [特別支給の老齢厚生年金]

特別支給の老齢厚生年金は、年金額算定の定額部分と報酬比例部分に分かれている。

☆定額部分は加入期間、報酬比例部分は現役時代の給料額と加入期間に応じて金額が決まる。

60歳代前半に給付される「特別支給」の理由(わけ)

1985年の年金制度改正で、老齢厚生年金は65歳からとなったため、現役引退後の影響が大きいので、当分の間は60歳からでも受給できるようにしたもの。

65歳になると、報酬比例部分は⇒老齢厚生年金に切り替わる。

定額部分は⇒老齢基礎年金に切り替わるが、計算方法が違うため、受給金額が減る場合、その減少部分を補うのが経過的加算部分である。

※定額部分と報酬比例部分は、受給が始まる年齢が段階的に引き上げられていく。

参考 : [ヨミウリ・オンライン「ジョブリサーチ」から]

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