抜粋内容

巻 頭 言
叡智を生かした組織活動へ 副会長 浅田 弘

PDF 平成21年度の『要望書』を文部科学・厚生労働・総務の各大臣に提出
全国校園長会長より
・幼児教育の課題と本会の使命 全国国公立幼稚園長会 会長 岡上 直子
・志を高く掲げ力強く前進する校長会 全国連合小学校長会 会長 向山 行雄

平成21年度 常任理事、部員、委員等役割分担一覧
PDF 副会長会の報告
PDF 全国校園長会との懇談
PDF 総会記念講演  「これからの日本の道徳教育を考える」 
関西学院大学教授 横山 利弘 先生
会則改正の道程

巻頭言  叡智を生かした組織活動へ  副会長 浅田 弘

全国連合退職校長会
副会長 浅田 弘

今日の日本は、未曽有の経済状態の悪化、先行き不透明な生活不安、危惧される社会問題等々深刻化している。そうした社会情勢の中で、我々退職校長会にも深刻な影響が出始めている。

その一つに、退職校長会の組織の問題がある。役員や会員の高齢化が進み、さらには死亡や、健康上の理由から退会者が出てきて活動の減退を見せ始めている。また、市町村の合併や児童生徒数の減少に伴う学校の統廃合が校長(退職校長)の減少に繋がっている。

それに加えて、現職校長が教育行政と学校経営の間にあって苦労を強いられるという側面がある。いろいろと多忙な中で心身にも影響がもたらせられる結果となり、それがともすれば、学校経営に対する情熱や意欲が損なわれ、組織への関心にも影響が出るというのは言い過ぎだろうか。

このような現象の中で、退職校長会の組織を拡充し、活性化の方向に進めていくことは困難なことではあるが、重要な課題でもある。

各県が本部中心の行事を推進していくことの必要性は言うまでもないが、すでに各県が実施されている総会の開催地の持ち回りをはかり、情報や交流親交を深めていくことは欠かせないことである。

さらには、各県の市町村を中心とした支部や地域毎の退職校長会を組織化し、地域の特色ある独自性をもった活動を進めていく方策も活性化の一つとなろう。ただその際に持ち上がっている問題に必要経費をどうするかということがある。

二つ目の課題に、現職校長との連携をどうするかということである。現在、学校現場のかかえる問題は余りにも多様化し深刻である。「学力低下」に敏感に反応する教育行政や社会、教員の意欲に影響する勤務条件や職階性の創設、数
多くの研修等校長や教員の自信や情熱の持てない教育現場のかつてない程の変容に我々はどう対処していけばいいのか。我々退職校長はただ批判や傍観するばかりではすまされない時代に来ていると思う。

私たちは、老年期を少しでも意義のあるものにしていくことができるか、自分自身の課題でもあろう。

【PDF】平成21年度の『要望書』を文部科学・厚生労働・総務の各大臣に提出

全国校園長会長より:幼児教育の課題と本会の使命
   全国国公立幼稚園長会 会長 岡上 直子

全国国公立幼稚園長会
会長 岡上 直子

全国連合退職校長会の皆様 には、日頃より温かいご支援 をいただきありがとうござい ます。

幼稚園では、本年度より新 教育要領が全面的に実施され ています。改訂の趣旨を理解 し、子どもたちの体験や学び を豊かにするための指導のあ り方や子育ての支援について 示された事柄をいかに実現していくか、園長の力量が問われていると言っても過言では ありません。

六月に示された「骨太の方針二〇〇九」に幼児教育の無償化の検討が明示されました。 財源確保の問題はまだ残っておりますが、少しずつ幼児教育の無償化が現実味を帯びて きています。

保護者にとって無償化は待ちに待った施策であり、幼児教育の重要性が広く国民に浸透したものとして、私どもは喜んでおります。しかし、この無償化の実現が、全国の国公立幼稚園における幼児教育の充実と発展につながるよう、準備や働きかけをすることが本会の使命と考えています。具体的には、国公立幼稚園が、幼児教育の中核を担うリーダーであり、モデルとしての存在価値を示していくことが重要であり、これまで先人が築いてきてくださった教育財産を守り充実させるため、積極的に行動をしていかなければなりません。

今後、地方分権が進み、各自治体の判断によって多様な教育施策の展開が予想されます。本会は、各地区園長会がその役割を果たせるよう、新たな視点で事業を運営し、各地区の組織力を強化するため、常任理事会等での情報提供を充実させるとともに、組織の活性化をめざし、長期的な見通しをもった組織運営を行ってまいります。

全国校園長会長より:志を高く掲げ力強く前進する校長会
   全国連合小学校長会 会長 向山 行雄

全国連合小学校長会
会長 向山 行雄

全国連合退職校長会の皆様には、各地域において学校の教育活動に多大なご協力とご厚情をいただいておりますことを改めて感謝申し上げます。

全国連合小学校長会は「志を高く掲げ力強く前進する校長会」として、本年度の活動をスタートさせております。

厳しい経済情勢が続いていますが子どもたちの将来に影を落とすようなことがあってはなりません。戦後六十年間、わずかの期間を除けば、我が国は必ずしも経済的に恵まれていたわけではありません。それでも、先人たちは子どもたちの将来のために我が国の将来のために、乏しい予算をやりくりして学校教育へ積極的な投資をしてきました。そして、今日の我が国の繁栄を築いてきました。

私たち校長が志を高く掲げ、理想の教育を志向していくことで、その願いが周囲にも伝わり学校が活性化していくはずであります。志とは、夢と希望と目標であります。志を高く掲げるとは、校長自身が学校づくりのビジョンを示し、実現のための道筋を提示することです。道筋に課題があれば、それを解決する手だてを教職員に助言し、ともに取り組むことです。

私は、全国の校長が、互いに学校づくりの夢を語り、その具現化への方途を述べ合う土壌をつくっていきたいと考えています。そして、校長がもっと元気になって、学校経営にあたれるようにしたいと思っています。

全連退の皆様には、今後とも私たち後輩にご助言を賜れば幸いに存じます。皆様のご健勝とご多幸を心より祈念しています。

【PDF】副会長会の報告

【PDF】全国校園長会との懇談

【PDF】総会記念講演  「これからの日本の道徳教育を考える」 
   関西学院大学教授 横山 利弘 先生

会則改正の道程

今年の総会の第四号議案「会則の一部改正」が、議長団並びに議案提出者の尽力で、全会一致で成立したことに感謝している。

日本の教育の振興に寄与することを目的とする全連退の本部組織が、多くの教育上の課題や問題への対応のため、やや肥大化し、財政上の考慮も求められるようになっていた。

平成19年度末、その解消を目指して、“本部組織の見直し”に着手した。

第一次案には教育振興対策部に「教育の日」推進委員会を統合すること、生涯学習推進部と福利厚生部を統合して生涯福祉部とすること、会報部の名称を広報部と改めること、高校問題研究委員会と教育課題研究委員会を統合して教育課題委員会とすることなどを示し、平成20年度内の部長会、総務部会、常任理事会において検討を重ねた。

平成21年1月開催の常任理事会に、それまでの検討結果を第四次案として示して諒承を得、平成21年3月開催の副会長会の議を経て、会則第10条並びに会則第13条の改正案ができあがったのである。

この間の議論の詳細については割愛するが、全連退を愛する各位の力量の成果を信じている。

(文責 総務部 戸張敦雄)