抜粋内容

巻頭言 「人間の絆」 副会長(東海北陸地区)  飯田 宗映

【PDF】副会長会の報告

全国幼小中高・特別支援校の校園長会事務局長との懇談会

「事業仕分け」対策事業等についての意見を提出

共済年金受給者団体の会議に出席して

【PDF】地方の会報紙より

巻頭言 「人間の絆」 副会長(東海北陸地区)  飯田 宗映

全国連合退職校長会
副会長(東海北陸地区)飯田 宗映

「学校・家庭・地域住民等の教育上果たすべき役割と責任を明確にし、それぞれが連携して実践できるよう支援する」という考え方がある。今日社会の現実からして広く共感を呼び、多数意見となるに違いない。三者の教育力衰微への危機意識自体は正鵠を射ている。そこで正攻法、三者の連携協力を標榜する組織が先ずつくられ、あれこれ活動を展開するが実効に乏しく次第に形骸化の途をたどる。なぜであろうか。

第二次大戦後、急激に科学技術が進歩し、仕事と余暇が分離自由時間が増え長寿化も進行、他方マスコミが発達して情報が氾濫するなど、成熟社会現象が顕在化してきた。また、関連して既存の社会秩序や人間関係、ライフスタイル、価値観なども広汎に流動化してきた。一九六五年、ラングランが教育の統合・再構成を提唱した際の情況認識は、半世紀後の今日も基本的にはそう変わらない観がある。「世の中」全体に関わる巨大で重い現実にどう対応するかが問題であり、必然、根本的人間観に関わる次元での発想・思考・論議・行動が問われてくるように思う。

この十余年、富山県では(兵庫県のトライやる・ウィークに倣い)すべての中学二年生が五日間職場体験する「社会に学ぶ十四歳の挑戦」事業が続けられてきた。学校は授業時数削減・体験先との連携、受け入れ側は「お客様」覚悟、家庭は学力低下への不安、三者それぞれに負担や犠牲を分かち合い、明日を担うこどもたちを支える。

「可愛い子には旅させよ」、本人が夕食時、驚きや失敗、達成感や新発見を語るとき、親は我が子の新しい一面を発見して驚き、我が家に団欒のひとときがよみがえったことに嬉しさを覚える。商店主は、よそのお子様を五日間預かり、「今時の若者」について得難い学習ができる。三者とも一両損・二両得であり、なによりも子どもたちが大人社会と自己との間に連続性を実感する意義は大きい。

人間は生涯学び続ける存在であり、その核心は社会から学ぶことにある。他人とのふれあいを通して人間は自己を形成していく。それは社会的立場や年齢を超えた《人間の条件》である。

今日のわが国では物質・合理・進歩への信仰が蔓延し、不安が同居する。自己中心的価値観が居座り、欲求充足の追求と一体化している。このような情況を変えていく社会的システムを見いだすことが急務である。

【PDF】副会長会の報告

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全国幼小中高・特別支援校の校園長会事務局長との懇談会

「事業仕分け」対策事業等についての意見を提出

共済年金受給者団体の会議に出席して

【PDF】地方の会報紙より

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