抜粋内容

◯ 巻頭言 「まつもの」  副会長(東海北陸) 大竹武士

◯ 平成25年度 常任理事、部員、委員等役割分担一覧


【PDF】 副会長会の報告


【PDF】 全国校園長会との連絡会


【PDF】 総会記念講演「教育問題の焦点は何か」 
      教育評論家 石井昌治 先生

巻頭言 「まつもの」  副会長(東海北陸) 大竹武士

副会長(東海北陸)
大竹 武士

「教師らにまつものもなし雁わたる」

初夏の雁達はふるさとシベリアへ翼を連ねて帰ります。句はそのまっているであろう故郷へ帰る雁の群を見上げている教師の感慨であります。若い頃この句に出合いました。教師に地位や財産が約束されることはなくその生涯は名誉にも拍手喝采にも無縁であります。教師の終着駅にまつものはない。そのことを承知で世の教師はこのことを生涯の職として選ばれた。そして、その力のすべて、情熱のすべてをこのことに注ぎこんでこられた…。

人の人生は何度か、そこで方向を変えたという曲がり角のようなものがあって、そこから別の人生がはじまっていくという気がします。そして、その曲がり角のそこに誰か立っている…。私の人生も今日まで不器用にギクシャク曲がってやって参りました。そしてその角のそこここに私の先生方が立っておいでになる…。先生方は少しも変わることなく若々しくやさしい微笑で私の方を見ておられ夢の中で私はなつかしい先生方に「センセイ」と呼びかけます。世の人々も私が私の先生に呼びかけるように、その人達もまた夢の中で呼びかける…。たぶんもはや出合うこともない多くの人々なのでしょうけれど、その人達がこの世のあちこちで憧れとなつかしさと、心からの尊敬をこめて「センセイ」と呼びかけて涙ぐむのに違いないなどと思います。もしかしたら、それが何物にも代えられぬ寂しく、あたたかい、教師という職のもつ「まつもの」かなどと私は思います。

全国連合退職校長会会員は9万5000。各都道府県退職校長会など52団体をもって組織する連合機関であり、教育尊重の気運を高め、日本の教育の振興に寄与することを目的としています。いうまでもなく国家の根本理念の構築はまさに教育にあります。今日教育界を巡る様々な事象が喧伝されているのでありますが、それらにとらわれることなく、大きな土台として教師の地に根を張る日常こそその根源であります。

教育尊重の気運と日本教育の振興に寄与する全連退の活動の発展を期し、日々悪戦苦闘している先生方に全連退会員からの声援が届けと思っているところであります。

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総会記念講演「教育問題の焦点は何か」  教育評論家 石井昌治 先生