全国連合退職校長会(全連退)

設立 1965年(昭和40年)6月10日
Update 2014年04月10日
Renewal 2014年04月01日
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全 連 退 情 報        平成23年08月18日  第96号 
「教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策」 に関する
意見を提出

文部科学省初等中等教育局より、中央教育審議会の「教員の資質能力向上特別部会」において検討中の標記の件について、意見を求められました。本部としては教育課題委員会が中心となり、副会長会・常任理事会・部長会等から出された意見を集約し、組織的な検討を経て、下記のように提言を含めて意見をまとめ提出しました。 (紙面の関係で概要を報告)

1.教員養成の在り方
(1)教員養成の改革の方向性について

・修士レベル化について
教員養成課程を1,2年延長し教員免許を認定する修士レベル化については、経済的負担の軽減や修了後の処遇を明確に示す必要がある。当面は、学士課程修了者の教員に対し実践的教育活動を通して、修士レベルの資格取得が可能な研修制度の構築を進められたい。

・教職大学院や既存の修士課程等の在り方について
専門教科のレベル向上だけでなく、高度な専門性、社会性、実践的指導力の養成や学校教育が抱えている諸課題の解決に向けての知識・能力を養成するカリキュラムの構築を図られたい。

・教員養成のカリキュラムについて
一般教養、教科専門教育、教職専門教育の三つ領域のバランスのとれたカリキュラムの構成を規定すべきである。特に、学士課程で不足している次の具体的内容を組み込んだカリキュラムの作成を強く求める。
ア、基礎的資質について、教職につく自覚や意欲、人間力、コミュニケ-ション力、児童生徒理解に必要な知識や臨床的な対応能力などの育成。
イ、発達障害、いじめや不登校等の生徒指導力や、保護者とのコミョニケ-ション力の育成。
ウ、教職課程の指導教員に実務経験者の活用を図られたい。

・教育実習の在り方について
教育実習は学生自身が教員としての適性・不適性を自覚するよい機会となる。また、教員として必要な資質として、専門的知識や実践力、信頼される人間性等を身に付けなければならないことを自覚させるよい機会でもある。現状では教育実習生を受け入れる学校の負担が重く課題が多い。改善策として、教育実習の時間を英・米・独並みに増加するとともに、教育実習生受入れ校の特定(各大学の付属校の活用を含む)や受入れ校の平均化を図られたい。さらに、実務経験者の活用を図ることは緊急の課題である。

・その他 
ア、教員養成課程の指導者は初等中等教育の学校において一定の経験を積み、児童生徒の実態
や教育課題等を十分に把握し、問題解決と将来への展望を描き得うる力量を備えた教員を配
置されたい。

(2)教育課程の質の保証について
教育課程の質の維持・向上を図るため、大学の設置認定や教育課程設置認定審査の厳格化や認証評価機関による第三者評価の更なる充実が必要である。

2.教員免許制度のあり方

(1)教員免許制度の改革の方向性について
ア、改革すべきことは、各々の養成課程におけるカリキュラムの改善や指導体制の充実を図るとともに、免許取得条件の厳格化である。
イ、社会人等がその専門性を生かし教員として採用される道を拓く方向での教員免許制度の検討については賛意を表する。

(2)教員免許状の種類について
ア、学士課程修了者に基礎免許状(仮称)を付与し、教員として採用された後に、必要な課程の修了や研究実績等により一般免許状(仮称)を付与する制度は賛成。
イ、専門免許状(仮称)の対象としている資格(学校経営、教科指導、生徒指導、進路指導、特別支援教育等)は、何れも全ての教員にとって必要な資質・能力である。
専門免許状(仮称)の取得過程の再考を望む。

(3)教員免許更新制について
今後も継続していく制度ならば、次の3点の改善を提言する。
ア、最新の実践的指導力の向上に役立つ内容・方法・研修の充実。
イ、教育委員会などが行っている研修・研究活動等の評価の活用。
ウ、勤務条件や経費負担の軽減などに配慮し、参加しやすい仕組みの構築。

(4)教員免許状の区分について
現在進行している学校間の接続に関し、特に、小・中に共通する免許を創設することは必要である。養成段階において隣接する学校種において指導できる資質・能力を身に付けることが可能な改善を図られたい。

3.採用と学校現場への多様な人材の登用の在り方
ア、多面的な人物評価や教員としての適性の有無を重視する方向を加味した採用選考に、教育実習やボランティア活動等の実績を選考基準に加えることを考慮されたい。
イ、採用年齢の緩和を行い教職以外の職にある人材を採用する方策を検討されたい。
ウ、臨時的任用教員や非常勤講師に対し、必要最低限の研修機会を設けて教員として採用する仕組みを考慮されたい。

4.現場研修の在り方

(1)初任者研修について
ア、教員免許認定審査の厳格化等により、初任者研修が発展的に解消に向かうと考える。当面、初任者研修は2~3年間で計画的・体系的に実施し、研修内容の充実・改善を図られたい。
イ、職務を遂行する過程で、校長が中心になり学校現場で研修する指導計画や教職員全体による指導体制(OJTやOFFJT)を確立することを提言する。

(2)国や任命権者が行う様々な研修の在り方について (略)

(3)校内研修や自主研修の活性化について
教員自ら自主研修を積極的に行うことは、教員の資質・能力を向上、意欲の喚起や自信を醸成する基本的要因である。そのための人的条件を整備し、自主研修の活性化と物的条件整備を行うことを提言する。

5.教育委員会・大学等の関係機関の連携・協力について (略)

6.当面取り組むべき課題について

(1)管理職の資質能力の向上について
管理職の資質能力の向上のシステムとして、教職大学院における学校経営を中心とした研修の充実を図り、「マネジメント力を備えた管理職」の養成も期待される。校長は学校の教育目標達成にヒト、モノ、カネを有効に動かすマネジメント力を持つことは必要であるが、単なるマネジャ-ではない。学校教育の特殊性や教職員の役割や使命を十分理解し、教職員が使命感や情熱を発揮し教育活動に専念できるように学校経営に当たる校長が理想と考える。

(2)幼稚園教諭の取り扱い (略)  

(3)特別支援教育の取り扱い (略)


[意見の全文が必要な場合は全連退事務局までご連絡ください]