全国連合退職校長会(全連退)

設立 1965年(昭和40年)6月10日
Update 2014年04月10日
Renewal 2014年04月01日
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全 連 退 情 報        平成23年01月07日  第90号 
平成23年度政府予算に  「小学校1年生の35人以下学級の実現」
(大臣折衝の結果)
 
 「強い人材」の実現は、成長の原動力としての未来への投資であり、新学習指導要領の円滑な実施や教員が子どもと向き合う時間の確保による質の高い教育の実現が急務であるとして、文部科学省は昨年の8月27日、30年ぶりに40人学級を見直し、35・30人学級の実現など10年ぶりの新たな教職員定数改善計画を策定しました。(情報88号)

 平成23年度は、小学校1・2年生の35人以下学級の実現に必要な予算を「元気な日本復活特別枠」の中で要求していました。この特別枠は、政府全体で1兆円強の予算枠の中で、各省庁から約3兆円にのぼる要求額が寄せられました。

政府は、今回、認められる事業(1兆円強)と認められない事業(2兆円)の振り分け作業を「政策コンテスト」において行うこととし、この振り分け作業の参考とするため国民に広く意見を聞く《パブリック・コメント》を昨年の10月に行いました。

 全連退としても、この学級編制の縮小及び教職員定数改善は長年にわたり要望・提言してきた課題であるので、早速、この〈パブリック・コメント〉に応ずるため、昨年の10月5日の全国事務局長会の折、都道府県退職校長会長宛て文書により協力依頼をいたしました。多くの都道府県の会員による「少人数学級・教職員定数改善の早期実現」へのコメントが教育関係者の声として内閣官房に寄せられたことと思います。

昨年11月末の文部科学省の発表によると、この件について、全国から約4万1千人のパブリック・コメント(積極的賛意)が寄せられたといいます。

〈パブリック・コメント〉の集計は、政府の評価会議で検討され、ABCDの4段階の判定でB判定とされましたが、最終的には平成23年度の義務教育費国庫負担金の予算編成についての大臣折衝により、下記のように基本方針が合意されたことが、昨年の12月17日、初等中等教育局財務課より連絡がありました。
以下、その連絡内容を報告します。 

平成22年12月17日
文部科学省初等中等教育局財務課

平成23年度義務教育費国庫負担金について

 義務教育費国庫負担金については、以下の基本的な方針に沿って扱うものとする。

  1. 小学校1年生の35人以下学級を実現する (4,000人の教職員定数を措置)
  2. 具体的には、300人の純増を含む2,300人の定数改善を行うとともに、加配定数の一部(1,700人)を活用する。
  3. 35人以下学級については、小学校1年生について、義務標準法の改正により措置することとし、次期通常国会に法案を提出すべく、早期に改正案の具体化を進める。
  4. 平成24年度以降の教職員定数の改善については、学校教育を取り巻く状況や国・地方の財政状況を勘案しつつ、引き続き、来年以降の予算編成において検討する。

以上

文部科学省が、昨年8月27日公表した「新・公立義務教育諸学校教職員定数改善計画(案)」は、平成23年度から8年間かけて教職員を約19,400人純増し、小・中学校ともに学級規模を35人(小学校1・2年生は平成29年からは30人)以下に引き下げるというものです。

計画実現の第一歩として、平成23年度は小学校1・2年生の35人以下学級の実現を期しての予算要求でした。残念ながら、昨今の国家財政の状況から、平成23度は小学校1年生のみの35人以下学級の実現の見通しとなりました。上記3番のように、長年にわたり凍結されていた「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律」が35人学級の実現に向けて改正の扉が開いたことは極めて重要なことです。

8年間での職員定数改善計画の実現は、今年度の予算折衝でもわかるようにその実現には、財政事情という大きな課題がありますが、今後とも全連退としては関係諸機関・団体とも協力して根気強くかつ強力に、その実現を期して努力していく所存です。各都道府県におかれましても当局に対し相応の働きかけをされることを期待します。