全国連合退職校長会(全連退)

設立 1965年(昭和40年)6月10日
Update 2014年04月10日
Renewal 2014年04月01日
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全 連 退 情 報        平成21年11月24日  第79号 
新政権へ年金制度に関する陳情を行う

新政権となり、全連退もその一翼を担っている日公連の各都道府県退職公務員連盟は、去る10月22日・23日を中心に地元選出の国会議員に対し、下記の要望書を持参し陳情活動を行いました。

なお、持参した「要望書」は、ゴシック体活字部分の6項目のみです。

<コメント>の部分(5項目)は、全連退として参考までに、本全連退情報79号にのみ記載したものです。ご了承ください。

 

一、公務員の年金制度改革に当たっては、その職務の特殊性、有為な人材確保について十分配慮すること。

 <コメント>

   平成18年度に政府は厚生・共済年金の一元化で、共済年金独自の上乗せ給付である「職域加算」の 廃止をきめ、今後、職域相当部分に代わる措置の整備を検討することとした。その後、国会の都合で制度改革は中断され、政権交代を迎えて今後の課題となって いる。職域加算は「一階部分」の基礎年金、「二階部分」の報酬比例年金に上乗せされる「三階部分」の給付で、厚生年金加入者の企業年金に相当する。一・二 階部分の合計額のほぼ8%程度が給付される。保険料率は官民ほぼ同水準にあるが、共済年金には「追加費用」と呼ばれる税金が投入されており、これが給付額 の官民格差につながっているとされる。 

一、基礎年金の給付財源は、国庫負担と社会保険方式の二本立てを維持すること。

  <コメント>

   現在、公的年金制度は世代間扶養という考え方を基本においた社会保険方式をとっている。基礎年金(国民年金)の給付財源は加入者の支払う保険料と国庫負担(税金)によって成り立っている。この基礎年金分の保険料を徴収せず全額「税方式」に変えるという提案がなされている。しかしこの全額「税方式」への移行には多くの難題を抱えている。

  ①もし、その財源を消費税でまかなうとすれば、現在の5%のほかに、約数%の税率が必要と推測される。(医療、介護も財政的な危機にある)老後の税負担増。

  ②長い現職中、すでに保険料を負担してきた退職者世代に対しては、これまでの負担額に応じた金額をプラスアルファ分として安定的に給付されるのか。(巨額の費用が必要)

  ③税方式は個人レベルで見た場合、負担(税)と給付(年金)が連動しない。

  ④少子高齢化に伴うこれからの負担増について、負担と給付が連動しない税方式で国民の合意が得られるか。

  ⑤税方式は権利性が乏しく、国の経済状況等により年金額の引き下げや、所得制限の導入で受給対象の絞り込みがなされる可能性もある。(第二の生活保護費化?)

  ⑥税方式に完全変更するには、ケ-スにより、A「大きな不公平」、B「長期の移行期間」、C「巨額な費用」のいずれかが壁になり、現実的な方策ではない。(読売新聞)

  やはり、保険料を納めた人が権利として主張でき、個々人の努力に応じて年金が増える仕組みである社会保険方式が、自助・自立と共助の精神に基づくわが国の実情に合っている。

一、働く高齢者の年金を減らす在職老齢年金の基準を改善すること。

  <コメント>

   在職老齢年金で減額を受けるのは、60~64歳の場合、毎月の年金額と、年収を12で割った月額換算の賃金(税込み)の合計が、28万円を超える人。65歳以降は、合計が48万円を超える人である。いずれも基準額を超えた分の半額が年金から差し引かれるのが基本。基礎年金は減額されない。

一、雇用と年金の接続の重要性に留意し、65歳定年制を実現すること。

  <コメント>

   高齢者の雇用確保は改正高齢者雇用安定法に基づく措置。年金の受給開始年齢の段階的引き上げに あわせ、①定年の引き上げ、②再雇用制度や一定範囲の従業員の定年を延長するなど継続雇用制度の導入、③定年廃止・・のいずれかを選ばなくてはならない。 60歳から65歳になるまでの間、生年月日に応じて、受給開始年齢が引き上げられている(老齢基礎年金部分を先行し、続いて老齢厚生(共済)年金部分の引き上げ)。完全に65歳からの受給者は昭和36年4月2日生まれの方から。

一、年金受給者の税負担を軽減し、高齢者の生活安定に資すること。

  <コメント>

   年金にかかる源泉徴収税額の計算は

     源泉徴収税額=(年金支給額-社会保険料-各種控除額)×源泉徴収税率

   税負担軽減のため、控除の種類や対象とその控除額を増やす。そして、源泉徴収税率(扶養親族等申告書を提出した方は5%、提出しない方は10%)を下げる。

高齢者医療制度の見直しに当たっては、高齢者の負担が過重にならないようにすること。