全国連合退職校長会(全連退)

設立 1965年(昭和40年)6月10日
Update 2014年04月10日
Renewal 2014年04月01日
  • 文字サイズ
    標準 最大
  • 印刷
全 連 退 情 報        平成21年8月15日  第77号 
「学校支援地域本部事業」に対し全連退会員として
 どんな関わりや支援が期待されるのでしょうか

表記の件について、もう少し詳しく知りたい、という会員の声がありますので、紙面の範囲で情報としてお知らせします。

1、学校支援地域本部事業とは

平成20年度文科省生涯学習政策局の新規事業である「学校支援地域本部事業」は、地域ぐるみで学校を支援する体制を整備する事業です。具体的には、中学校区単位に「学校支援地域本部」を設置し(場所は中学校内の余裕教室等を想定)地域のボランティアを派遣するものです。3年かけて、全国1800ヶ所(市町村数に相当)の中学校区で、全国のモデルとなる学校支援地域本部を育成しようとするものです。

この事業は上図の通り、「地域教育協議会」「地域コ-ディネ-タ-」「学校支援ボランティア」の3つの要素から構成されます。

まず、「地域教育協議会」は、校長やPTA、公民館、商工会等の関係者を委員とする委員会で、自分たちの地域の学校をどのように支援するか、企画、立案等を行うものです。

「地域コ-ディネ-タ-」は、学校と地域の間に入って連絡調整を行うもので、退職教職員やPTA会長経験者など、学校と地域に精通している方を想定しています。なお、コ-ディネ-タ-には国費で一定の謝金が措置されます。

「学校支援ボランティア」は、幅広い地域住民に協力いただき,①ドリルの採点や理科の実験、家庭科等の実習補助などの学習支援活動、②子どもの安全確保、③部活動の指導補助,④学校行事等の開催補助など、学校の依頼に応じた支援活動に従事していただくものです。なお、ボランティアに対する謝金は国費では措置されませんが、傷害保険の加入費用は措置されます。

この「学校支援地域本部」のねらいは、①子どもと向き合う時間の増加、②住民の学習成果を生かす場の拡充、③地域の教育力の向上、の3つです。

このように、学校の応援団として、学校支援地域本部が設置され、地域のボランティアが学校を支えることにより、①教員にとっては子どもと向き合う時間が増えると共に、資質の向上にも役立ち、②子どもにとっては教員だけでなく地域の様々な大人と接する機会が増え、「生きる力」の一助にもなり、③地域の人たちにとっては自らの知識や経験が生かされ、その自己実現に資することにもなります。

また、この事業は約60年ぶりに改正された教育基本法第13条「学校・家庭・地域住民その他の関係者は、教育におけるそれぞれの役割と責任を自覚すると共に、相互の連携及び協力に努めるものとする」を具体化するための、重要な手立てであると考えられます。

2、会員の支援に対する期待

豊富な経験と知識、知恵を持たれている全連退会員の皆様には、「学校支援地域本部事業」が、このようなねらいを十分達成するものとなるよう、様々な形でのご支援・ご協力が期待されています。

具体的には、①学校支援事業の企画・立案等を行う「地域教育協議会」の委員にご就任いただくこと、②「地域コ-ディネ-タ-」として現職の管理職を支援し、学校とボランティアの間の調整に当たっていただくこと、③都合のよい時に「学校ボランティア」として、学校のニ-ズに応じて支援業務に従事していただくこと等が想定されます。

また、学校支援地域本部事業の事業主体は、市区町村の教育委員会となりますので、地元の教育委員会に対し、「学校支援地域本部を設置してはどうですか」、と提言されることも考えられます。

退職された会員の皆様が、退職後もボランティアとして現職を支えていただき、その後姿に接した現職も、また退職後にボランティアとして現職を支える。本事業はそういう好循環の生まれることが期待されます。