全国連合退職校長会(全連退)

設立 1965年(昭和40年)6月10日
Update 2014年04月10日
Renewal 2014年04月01日
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全 連 退 情 報        平成21年2月4日  第70号 
高等学校学習指導要領案に対する意見を提出しました
文部科学省は平成20年12月22日、高等学校学習指導要領案を公表しました。
 全連退としてもそのパプリックコメントに応じ、 特に総則部分を中心に検討し、下記のように意見をまとめ提出しました。

平成21年1月20日

文部科学大臣      
塩谷 立 様            

全国連合退職校長会
会 長  廣 瀬 久

高等学校学習指導要領案に対する意見

 文部科学省は、学習指導要領の改訂に当たり、新教育基本法・学校教育法等に規定した教育の目的・目標の理念の実現を目指す方針を明確にした。特に、「生きる力」の育成や「学習意欲の低下」に伴う学力向上の問題の解決を目指し、授業時数・授業内容の増加、指導法の改善・充実を図り、知識基盤社会に生きる日本人の育成に向けての学校教育の方針を明確にしました。

 一方、中学卒業生のほぼ高校全入時代に対応し、生徒の多様な能力、適正、進路等に応じた教育を行うため、高校の多様化が全国的に進行し、これに対応する指導内容の変化や教育課程の編成を目指して、今回の高等学校学習指導要領案が作成されたことは、評価いたします。

 全国連合退職校長会は、高等学校学習指導要領案の第1章総則(第1款~第5款)について、下記のように意見具申いたします。

第1款 教育課程編成の一般方針

  1. 各学校の教育課程の一般方針に新たな教育理念を記述し、教育活動の指針で言語活動の充実を求めていることはよい。学習習慣の確立に関して、家庭との連携を図るよう示されたことは評価できる。
  2. 学校における道徳教育は、全教育活動を通して行われることが求められている。しかし、学校週5日制の下に授業時数や指導内容の増加もあり、教科の特色に応じた道徳指導が軽視されることがないよう配慮されたい。

第2款 各教科・科目及び単位数

  1. 学校週5日制の下においては、教科・科目及びその単位数の規定は妥当である。特に、言語活動の重視、理数教育の充実から科目の整理がなされたことは評価できる。
  2. 総則には述べられていないが、「英語に関する各科目に共通する内容等」の中で、「授業は英語で行うことを基本とする」と明記されているが、中学校における一般的な授業形態や生徒の学力等を考慮し、「~が好ましい」との表現が適切であると考える。

第3款 各教科・科目の履修等

生徒に履修させる各教科・科目及びその単位数については、現行の規定とかわらないことは、概ね妥当である。

第4款 各教科・科目、総合的な学習の時間及び特別活動の授業時数等

  1. 全日制課程の週当たりの授業時数は30単位時間とし、「必要がある場合は増
    加することができる」ことの明文化については評価できる。また、短時間単位
    の授業を授業時数に含めることができることの規定も評価できる。
  2. 授業時数不足の根本的な原因の一つが、教育公務員の週5日勤務制にもあると考えられることから、教員数の増員などの予算的な措置を講ずることにより、長期的には、教員週5日勤務、生徒週6日授業を学校裁量で選択可能とすることなどの制度変更を義務教育を含め考えることが望ましい。

第5款 教育課程の編成・実施に当たって配慮すべき事項

  1. 道徳教育について学校として全体計画を作成することが規定されたが、形式的な内容にならず、その機能が十分発揮されるよう配慮されたい。
  2. ガイダンスの機能の充実、進路指導やキャリア教育の充実、指導法や指導体制の工夫改善、学習の遅れがちな生徒・障害のある生徒・帰国子女などへの対応、学校図書館の活用等についての配慮すべき事項については、十分機能し成果が上がるような条件整備を図られたい。