全国連合退職校長会(全連退)

設立 1965年(昭和40年)6月10日
Update 2014年04月10日
Renewal 2014年04月01日
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全 連 退 情 報        平成21年1月28日  第69号 
教員給与の「教職調整額」の見直しに関する意見を提出しました

現在、中教審初等中等教育分科会において、教員給与の「教職調整額」の見直し作業がすすめられています。文部科学省としてはその報告を受けて、来年度の教員給与の概算要求に反映させたいという意向です。行革推進法がらみで教員給与の減額見直しが進められている現在、教職員の士気を高め、優れた人材確保の観点からも、この問題は学校教育関係者にとって正に喫緊の課題です。

 そこで全連退としても協議し、報告書が提出される前の段階で、下記のように意見を5点に絞って提出しました。
 その全文を掲載します。

平成21年1月27日

中教審初等中等教育分科会            
教職調整額の見直し等に関する作業部会      
主 査  小 川 正 人 様            

全国連合退職校長会
会 長  廣 瀬 久

教員給与の「教職調整額」の見直しに関する意見

 全国連合退職校長会会員は、長年にわたり教職の現場において、教職員、児童・生徒、保護者、地域住民等と日々具に接して、「教育の成果は教師その人に依存する」ことを痛感しております。一人一人の教師の情熱、教師としての確かな力量、総合的な人間力が、子どもたちの学力向上や健全なる成長発達に、いかに大きな影響を与えるか身を以って体験しております。先ずは教師に優れた人材を得ることであります。人材確保法の精神は正にここにあり、今後も堅持されることは必定であります。

 教員の職務は自発性や創造性に基づく特殊性を有するものとの認識のもとに、教職調整額の制度が設けられて40年、学校を取り巻く状況は激変しております。生徒指導から外部機関等の対応まで多様な業務にわたって仕事量は急増し、現状では恒常的な超過勤務に陥っており、教員の処遇改善は不可欠であります。

 適切な経済的処遇を推進し、教員の職務の実態と士気の高揚に資するメリハリのある給与体系の構築に努められるよう要望します。

 つきましては、貴作業部会において審議中の「教職調整額の見直し」について、若干の要望を申し述べます。
今後の審議に生かされることを希望します。



1.人材育成に資する教員評価による処遇改善
自己申告による目標管理や授業・分掌等の業績評価により、教育的情熱、専門的指導力、勤務実績等を総合的に判断し、職務改善や能力開発を促す適切な教員評価制度を確立し、給与の在り方を見直し、メリハリのある適正な処遇改善を図られたい。


2.現行の教職調整額は「教材研究手当」(仮称)として堅持 
教員の職務は、組織的運営体制のもとで自己裁量と創造性の余地が大きく、仕事に終わりを付けにくい特殊性がある。通常に勤務している教員の時間外勤務の実態は、ほとんど全ての教育活動において、4%相当の時間を遥かに越えている。採点・評価、教材研究をはじめ保護者対応等も自宅に持ち帰らざるを得ない現状である。従って、休職者等一部の者を除き、現行の教職調整額相当は今後も堅持し、「教材研究手当」(仮称)として支給する仕組みを構築されたい。


3.時間外勤務手当ての新設
  時間外勤務手当てで処理せざるを得ない学校運営上必要な業務のル-ルを作成する。校長は教員の時間外における業務の内容やその時間数を正確に管理し、各教員の職務負荷を基に時間外手当の対象を判断する。同時に教員の無定量な時間外勤務の実態の解消に努め、仕事と生活の調和を図られたい。


4.子どもと向き合う時間の確保が最重要課題
  勤務時間内での事務処理等を優先し、最重要な職務である教材準備や成果の見えにくい子どもと向き合う時間がより縮減されるなどの本末転倒した事態を生じさせないように、教育の特殊性を十分斟酌し、本務以外の事務量の削減を図るなど、学校運営の在り方と、時間外勤務の実態に応じた給与制度を構築されたい。


5.中学校等における部活動の指導
  活動日・活動時間・活動内容等のガイドラインを作成し、時間外の活動に一定の枠を設ける。その際、外部コ-チの導入等の場合も適切に措置されたい。