全国連合退職校長会(全連退)

設立 1965年(昭和40年)6月10日
Update 2014年04月10日
Renewal 2014年04月01日
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全 連 退 情 報        平成19年3月8日  第48号
中央教育審議会教育制度分科会・初等中等教育分科会へ意見発表をしました。 
平成19年2月28日、中教審教育制度分科会・初等・中等教育分科会(梶田 叡一文科会長)の依頼により、現在審議中の、学校教育法の改正、教育教員免許法の改正、並びに、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正に関する意見を述べる機会が与えられました。

いわゆる中教審のヒヤリングで当日、土橋荘司会長、廣瀬久部長、戸張敦雄総務部長の三名が参加し、会長より、下記の意見文を中心に、10分間の意見発表を行いました。意見文の全文を掲載します。

なお、会場は千代田区九段の「アルカディア市ヶ谷私学会館」でした。

注)本会の、中教審のヒヤリングへの参加は、平成17年7月25日の「義務教育特別部会」での意見発表に続いて2回目です。


中央教育審議会教育制度分科会・初等中等教育分科会への意見

全国連合退職校長会 会長 土橋 荘司

1.学校教育法改正に関する主な検討事項について。
(1) 学校種の目的及び目標の見直しについて。
学習指導要領の見直しに当たっては、特に、習得型、探求型、活用型の考え方を踏まえ、学校で作成する教育課程の構造・関係を明確にされたい。

(2) 義務教育の目標規定の創設及び小・中学校の目的及び目標の見直しについて。
義務教育9年間を見直した目標を明確にするとともに、小・中学校それぞれの目的・目標を明確にし、到達目標を具体的に示されたい。 なお、義務教育は現行の9年を維持すべきである。

(3) 学校の評価等に関する規定について。
学校評価の推進は必要であるが、学力調査の結果等の目に見える評価が過大に評価されたり、短期の結果のみで評価されるなど、教育の本質である人格の完成という視点からの評価が疎かになることのないよう具体的に示すことに配慮されたい。 外部評価も必要であろうが、誰が、どう評価するのか、慎重に考えてほしい。

(4) 副校長その他の新しい職の設置について。
 趣旨はよく理解できるが、管理のための職ではなく、教育指導の充実のための職であるべきであり、特に、職に伴う新たな給与表を設けるべきである。なお、学校教育法施行規則にある主任職との関係を整理する必要がある。

(5) 授業時数について。
完全学校週5日制で授業時数が削減され、学力低下や未履修等が問題となっている。完全学校週5日制の見直しをするとか、授業日数を年間最低220日とするなど学校教育法関連法規についても検討すべきである。

2.教育職員免許法等の改正に関する主な検討事項について。
(1) 教育職員免許制度の改善について。
教員の資質向上のため、教員免許更新制の導入はよいが、形式的ではなく実質的なものとする必要がある。そのためには、単に大学等が開設する講習のみでなく、教員の自主的な研修や教育指導・研究等の実績を評価し、受講を免除することにより教員の日常の教育実践への意欲を向上させることにもなることを考慮されたい。

(2) 専門職である教員の資質向上のためには、教員免許状の授与は国家試験の合格者にのみ授与されるようにすべきであり、更に大学における教職課程及び指導体制の見直し、改善が必要である。

(3) 指導が不適切な教員の人事管理の厳格化について。
分限制度、指導の不適切な教員の人事管理は必要であるが、大部分の教員は、真面目で職務意識にあふれている。しかし、行政や会議等への書類作りや評価資料の作成、トラブルや苦情への対応等多忙であり、授業の改善や一番大切な子どもと向き合う余裕がなくなっていることが、その要因になっている。教員の事務的負担の削減と効率化を検討してほしい。

3.地教行法改正に関する主な検討事項について。
(1) 教育委員会の体制強化について。
教育委員会は、学校教育の充実に目を向け、その条件整備に努めることが重要であり、学校の現状を平素より確実に理解し、指導・助言することが肝要である。そのためには教育委員会事務局で学校の現状をより良く理解できる立ち場にある指導主事の役割を活用し、道を開くことが大切である。指導主事の権限をより強化し、指導・助言、条件整備等に資することができるようにすべきである。

(2) 教育における地方分権の推進について。
私立学校に対しても公立学校と同様に教育課程、教育内容についての指導・助言、監督のできるようにすべきである。

(3) 教育における国の責任の果たし方について。
特に、義務教育に関しては、国が責任を果たすべきであり、義務教育費は全額国庫負担とすべきである。細部にわたり配慮されたい。