全国連合退職校長会(全連退)

設立 1965年(昭和40年)6月10日
Update 2014年04月10日
Renewal 2014年04月01日
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全 連 退 情 報        平成15年6月26日  第26号

教育基本法改正に関する意見を文部科学大臣へ提出しました   

平成15年度全国連合退職校長会 理事会並びに総 会は、全国91,000名余の会員各位のご協力、ご支援により、去る6月11日、12日滞りなく終了いたしました。 ここに、厚くお礼申し上げます。

かねてから、教育基本法の改正について中教審基本問題部会や文部科学大臣へ意見等を述べている「全連退」教育基本法検討委員会(委員長 井上 孝)は、平成15年6月9日、下記の意見文を、遠山 敦子文部科学大臣へ提出しました。

当日、文部科学省へは、土橋 会長、井上委員長、青 事務局長が参りました。


教育基本法改正に関する意見

全国連合退職校長会は、かねてから日本の教育の在り方について研究を進めてきましたが、平成13年3月には教育基本法検討委員会を設置し、現行教育基本法制定の経緯、その理念を中心に、教育基本法見直しについて検討をしてきました。

その結果、「改正教育基本法」を作成し、見直し意見を添えて、平成14年5月と7月の2回にわたり中央教育審議会基本問題部会部会長 鳥居 泰彦殿に提出いたしました。

今回(平成15年3月20日)中央教育審議会より貴殿宛に提出された「新しい時代にふさわしい教育基本法と教育振興基本計画の在り方について」の答申、特に、「第2章 新しい時代にふさわしい教育基本法の在り方について」を読ませていただいて、本会としましても大いに賛同した次第です。そこで本答申の趣旨を十分に尊重して、早期に法制化することを強く望みます。

さらに、全国連合退職校長会といたしましては、下記の「法制化にあたり要望したい事項」を十分に検討していただき、新しい教育基本法に組み入れていただきたくお願い申しあげます。


 法制化にあたり要望したい事項  

  1.基本的な理念について
「人間尊重の精神に基づき、生命は勿論、人間の力を超えたものに対する畏敬の念を尊ぶ」の条文をぜひいれていただきたい。 理由として、

(1)人間尊重の精神について
人間尊重の精神は、生命の尊重、人格の尊重、人権の尊重、人間愛などの根底を貫く精神である。 これなくして人間は自分を大切にすることは言うまでもなく、他人を尊重することもありえない。したがって、教育の目標である人格の完成は、人間尊重の精神の上にこそ培われるものである。しかしながら答申では、「生命」の言葉は2ケ所だけ、「人間尊重」は全く使っていない。いま、生命の問題が教育上大きな課題になっていることを考えると、これをきちっと押さえていかないといけない。

(2)畏敬の念を尊ぶについて
人間は自然の中で生きており、自然の偉大さや美しさ、畏れを感じることが多い。人間の生命は勿論、生きとし生けるものの生命は、他の生命によって支えられている。そして、その生命は親から子へと連続している。また、いつか死を迎える有限のものであり、自らの生命を自らの力や意志でつくることもできない偶然性を持っている。
このことを考えると、そこには人間の力を超えたものの存在を認め、それに畏敬の念を持ち、尊重していくことが大切であり、宗教的情操と深くかかわっている。だから大事にしてほしい。

 2.配列順序
「生涯教育の理念の実現「「大学・大学院の役割の重要性」「学校教育の基本的な役割」を規定する場合、第3条から第6条までを、次の配列にすることが望ましいのでご検討願いたい。

第3条(現行第3条・教育の機会均等)→教育の機会均等は、学校教育・生涯教育ともに通じることであり、教育の基本なので第3条とし、項目を「生涯教育」と改める。

第4条(現行第6条・学校教育)→学校教育のみに関わることで、初等・中等・高等教育を含めて規定する。

第5条(現行第4条・義務教育)→義務教育は学校教育の一部なので、学校教育の後に置く。

第6条(現行第5条・男女共学)→男女共学は学校教育の一形態である。

3.条文の内容
教育基本法の精神を踏まえながら、日本の教育理念をより明確に、かつ具体的にした「日本の教育の指針」となる「教育憲章」を制定することが重要である。そこで、教育憲章の制定を急ぐとともに、教育基本法にも次の一項を加えていただきたい。

第12条(現行第11条・補則)
教育振興基本計画の策定の根拠を規定する」のあとに、「教育憲章の制定がなされなければならない」を規定し、教育憲章の法的裏づけとし、将来の日本を背負う「人づくり」の一環とする。

※全連退の改正教育基本法は、全連退情報 第19号(平成14年7月12日)に掲載してあります。